日本語日本文学科 3年 A.Mさん
- 留学体験記1_2017.5.31
韓国に来て3ヶ月が経ちました。こちらの生活にも徐々に慣れてきて、最近では韓国人の友人達と過ごす時間が一層増えたように思います。
5月17日に語学堂春学期の修了式が行われました。同じクラスの留学生達は日本、中国、ベトナム、モンゴルと国籍がバラバラで最初は戸惑いもありましたが、語学堂で勉強をするうちに親睦が深まり、一緒に昼食を食べたりカフェに行くこともありました。夏学期を受講せず自国に帰る友人もいるため、同じメンバーで再び勉強をすることは出来ませんが、この3ヶ月間で深めた親睦を今後も継続し、いつかまた会えたらいいなと思っています。
私は韓南大学でダンスサークルに入っているのですが、先日行われた学祭で初舞台を迎えました。別のイベントとの重なりもあって練習期間が3週間ほどしかなかったので、最後の一週間は授業の合間や空いた時間を使って毎日22時まで、遅いときは0時まで練習をした日もありました。不安もありましたが、前向きに頑張っている仲間の姿勢を見て本番は全力で楽しんで踊ることが出来ました。正直、同じサークルの人たちとは今までどこか距離があり、なかなか上手くコミュニケーションを取ることが出来ませんでしたが、この機会を通して距離が近くなったと実感しています。
そして、5月は文化交流プログラムに参加しました。このプログラムは韓国人学生と外国人留学生が少人数で集まって各国の文化を学び、親睦を深めることを目的としています。実際に参加したのは韓国人8人、日本人2人、中国人3人の計13人で、主に会話や討論で各国の文化を学んだり、ボードゲームをして親睦を深めました。参加していた韓国人学生の中に日文学科の方は1人もおらず、中国人留学生の方々も皆語学堂ではなく各学科で勉強をしているので、このような機会がなければ出会うことが出来なかったと言っても過言ではありません。今後も継続して親睦を深め、相互理解に努めていきたいと思います。
- 留学体験記2_2017.7.31
つい先日まで蛙の鳴き声が聞こえていたと思えばいつの間にか蝉が鳴き始め、韓国も本格的な猛暑が続いています。ここ数年間は雨の降らない梅雨だったため、干ばつや水不足の恐れもあったそうですが、今年は例年よりも雨が降り、日本での生活よりも頻繁に雷の音を耳にしているように思います。
7月上旬に同学科の友人3人がソウルに遊びに来る機会があり、丁度私もソウルに行く予定だった為、韓国人の友人も交えて5人でホンデや高速バスターミナル、カロスキルをまわりました。日本人の友人は韓国語が分からず、韓国人の友人も日本に興味はありますが日本語の勉強を始めて間もない状況だったので、私が通訳をしながらの交流でした。まだまだ拙いながらに頭をフル回転させてコミュニケーションを取ることで、とても良い経験が出来たと思います。国籍が違う人同士のコミュニケーションの橋渡しをするという経験が、多少の自信に繋がり、さらに勉強に対する意欲が向上したと感じています。なによりも異国の友人同士が友人になってくれたことがとても嬉しく、旅行はいつも楽しいものですが、今回は特により一層楽しい時間を過ごすことが出来ました。
同時期に9月の学術祭で行う出し物の練習が始まりました。学術祭では各学科が幾つかの出し物や発表をするらしく、私は日文学科の1年生と共に踊りをすることになりました。踊りと言っても最近のHIP-HOPではなく、花笠音頭と津軽あいや節です。韓国に居ながら日本の伝統的な音楽に触れるということに少し不思議な感覚を覚えますが、これも異国を通して自国を知るという事ではないかと考えています。この練習で初めて知り合った1年生も多く、仲を深めつつ本番に向けて精一杯頑張ろうと思います。
そしてつい先日、韓国人の友人2人と1泊2日の釜山旅行に行ってきました。初日は甘川文化村や国際市場、釜山タワーなどの観光地に行き、デジクッパやホットクなどの美味しいものを食べ、海が見えるスパに宿泊しました。このスパはヘウンデ海水浴場の近くにあるため、大浴場や睡眠室からヘウンデが一望出来ました。翌日は急遽ヘウンデ海水浴場で遊ぶことになり、小学生ぶりと言っても過言ではないくらい久しぶりに海に入りました。有名な海水浴場なので国籍関係なくかなり大勢の人で賑わっていました。まさかヘウンデで海に入って遊ぶなんて全く想像もしていませんでしたが、照りつける日差しの中で冷たい海に入ることで、夏らしくとても気持ちの良い時間を過ごすことが出来ました。1泊2日という短い旅行でしたが、プサンを堪能し、とても充実した2日間でした。 時間が経つのは早いもので、10ヶ月の留学期間の中の半分が終了しました。来週には語学堂の夏学期が終わり、9月からいよいよ学科の講義を受けることになります。悔いの無い様、勉強も遊びも全力で、残り半分の留学生活を楽しみながら過ごしたいと思います。
- 留学体験記3_2017.8.31
夏休みも終盤となり、韓国では気温差が大きくなってきました。日差しが強い日は依然としてありますが、時折肌寒い風が吹き、夜は気温が20度を下回ることが多く、秋の訪れを感じています。
8月上旬に語学堂夏学期の期末テストと修了式が行われました。中間テストは何日かに分けて行われたテストを、期末では午前中で3科目全て行い、夕方から修了式を行うという日程でした。期末前は勉強のほかにもやらなければならないことが多く、正直とても大変で、慌しい中でも勉強時間を確保することの大変さと大切さを改めて感じました。修了式での成績発表の結果、私は3級Bクラスで1位を取ることができました。春学期はクラスで2位の成績だったため、悔しい気持ちをバネにして夏学期は1位を取ることを目標にしていたので、とても嬉しかったです。しかしここで満足せず、このモチベーションを保ちながら、今後も韓国語能力の向上に向けて努力していこうと思います。
この日の昼食は同じクラスの友人達と一緒に食べたのですが、2日後が私の誕生日だということで、サプライズでケーキを用意してくれていました。皆でピザとケーキを食べながら好きなアーティストの動画を見たり、写真を撮ったり、とても楽しい時間を過ごしました。まさかそんな準備をしてくれているとは夢にも思わなかったので、本当に驚いたと同時に感謝の気持ちで一杯で、一生忘れることの出来ない思い出になりました。大学院進学や大学進学、帰郷など様々な理由で今学期が最後だという友人もいた為、授業以外の時間でこうして最後まで親睦を深めることが出来て良かったです。
修了式の翌日から夏休みが始まり、2週間ほど日本に帰省しました。約半年ぶりに会う友人や先輩方と話をする中で話題に上がることは、やはり就活についてでした。インターンに参加した友人や就活中の先輩、新卒で社会人になった先輩の話を聞くことで刺激を受けました。留学中でも常に頭に置いておかなければならない問題であり、留学が終わればすぐに向き合わないといけない試練だと言える大きな出来事です。就活において自分の強みに出来るよう、この留学中に沢山の事を経験し、考え、自分の糧にしたいと思います。
そして先日、留学生オリエンテーションが行われ、新しいドウミが決定しました。9月1日には語学堂秋学期と学科の履修登録が始まります。前期とはまた少し違った環境の中で自分がどれだけ多くの事を吸収できるかが大切になる後期、楽しみながら努力をしていけるよう、残りの4ヶ月も精一杯頑張ろうと思います。
- 留学体験記4_2017.11.30
紅葉も徐々に散ってゆく11月下旬、韓国では初雪が降りました。携帯電話で天気予報を見ると最低気温がマイナスと表示されていることはもう当たり前の季節で、街行く人々のほとんどはペディンというジャンバーを着ています。
11月は今までとは違って就活についてのセミナーを受講する機会が多くありました。11月3日4日、1泊2日の外国人向け就職キャンプに参加し、自動車会社及び工場を見学したり、人事関係のお仕事をしていらっしゃる方の講義を聞いたり、面接練習をしました。11月28日には日本のIT関係企業による企業説明会があり、授業の代わりとして参加したのですが、留学中にこのような機会があると思ってもいなかった私にとっては大変貴重で有意義な時間でした。
11月半ばには語学堂の秋学期期末試験及び修了式が行われ、約9ヶ月にわたる語学堂生活が終了しました。私は語学堂での勉強を通して、韓国語はもちろん、幅広い多文化を学ぶことができたと思います。中国やベトナム等のアジア圏だけではなく、モンゴル人、ロシア人など、語学堂で出会っていなければ一生出会うことは無かったかもしれない国籍の友人が出来たことで、日々の生活を通して知らなかった他国の文化や国民性に触れることが出来たのは、今後の人生の中でもあるかないかというとても価値のある時間だったと思います。秋学期は特に大変なことが多かった3ヶ月間でしたが、こうして終わってみると大変だった分充実していたと言うことが出来ます。今後語学堂での授業は受講出来ませんが、その分自習時間を意識して設け、独学で語学力向上に努めます。
そして11月下旬には、所属しているダンスサークルの定期公演が行われました。この定期公演が実質年内最後の行事だということで、わたしがこのサークルの一員として舞台に立つ最後のステージでした。9月から少しずつ練習を始めたのですが、他の行事や中間考査、各自の事情が重なった為なかなか上手く事が進まず、本番ギリギリまでかなり苦戦しました。どうなることかと思いながら立った本番のステージですが、最後の舞台、楽しんで踊ろうという気持ちで臨んだのでとても楽しく終えることが出来ました。なによりも嬉しかったのは、私がセンターに立つとサークルの仲間や観客席で観ている友人達が私の名前を叫んでくれたことです。外国人である為、加入当初は上手く馴染めないのではないかという不安が大きかった私が、サークルの一員としてみんなに認められたようで、驚きつつも本当に嬉しくて、とても感動しました。
この定期公演を通して、サークルの時間だけではなく休日一緒に遊びに行くような距離感の友人が出来たこと、余り喋ったことの無い方から声を掛けていただけたこと、そして自分達の力で一つのステージを作り上げたこと、全てが自信に繋がりました。私が初めて出来た外国人の友人だと言う人、私と関わることで日本への短期語学演習に参加したいと思うようになったと言ってくれる人、必ず日本に遊びに行くから、次は日本で会おうと言ってくれる人。周りの人に恵まれていることをひしひしと感じ、本当に幸せ者だと思いました。
残りの留学期間もいよいよ1ヶ月を切りました。正直まだ実感はありませんが、10ヶ月間の良い締めくくりとなるよう、精一杯頑張ります。